武装島田倉庫を読んで

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新装版 武装島田倉庫 [ 椎名 誠 ]
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シーナワールドと言われる独特の世界観を持つSF小説作品群のうちの一つです

世界を荒廃させた大戦争が起こって二十年弱立っていますがネットワークやインフラ類が壊滅的打撃を受けている

化学汚染で異体進化した獰猛生物が野放し、ひどい環境汚染が残っている

進行してきた軍事国家はとりあえず撃退はしたがこちら(日本?)の政府も機能不全、組織だった武力は壊滅。で都市部以外は無法地帯。野盗や軍事政府が送り込んだ破壊工作部隊、軍事国家に対するレジスタンス、こちらの政府の機能不全と統制に反抗するレジスタンスと入り乱れています。

SF作品の新生物とか新技術科は雰囲気出すために英語とか横文字なのが殆どですが、シーナワールドのそれはほとんど全部日本語で命名されているので怪しさ抜群。

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詐欺師入門を読んで


アメリカの一昔前位の信用詐欺師たちの手口の話です

ものすごい数の信用詐欺師グループと「専門店」があったようです。こんな別世界が普通の存在していたのが驚きです

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永遠の0を読んで


祖父がシベリア抑留を経験、生きて帰ってきたので戦争に関する小説はかなり興味があるほうです。

収容所から来た遺書、神聖喜劇、漫画ですがはだしのゲン、水木しげるさんの昭和史等は読んでいます。シベリア抑留も原爆も悲惨そのものですが、南方も地獄だったんだなと。

南方戦線でゼロ戦で特攻して散った祖父の話をたどる孫の話です。

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「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を再読

平安陰陽絵巻Wiki – 沙門空海唐の国にて鬼と宴す

何回も読んだ話ですが壮大さと悲しさと。色々印象に残る小説ですね。残念ながら映画は盛大にコケたようですね(映画は見てません)。…この話は映画化には向いてないだろうな。とにかく昔の人の書き残した文がとても重要になってくるのと動的というより静的な話なので映像はオマケになってしまうので映像メインでは無理があるでしょう。

まあ夢枕獏さんの陰陽師シリーズを映画化した分もかなり残念でしたので…あれは実写は無理があるというか雰囲気を再現しないと話にならなかったのに雰囲気無視してストーリーを小さくまとめすぎたのでとても残念なことになっていました…

楊貴妃の死に関する謎と復讐にまつわる話ですね。前半の二巻はまだ導入で後半になれば本当に面白くなります。

相当歴史の資料を読み込んで作った話なのがよくわかります。

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三津田信三さんの本を久しぶりに購入

十年以上ぶり・・・?本屋で目に留まったので文庫本のコーナーを探してみると

刀城言耶シリーズで新刊がいくつか出ていたので「碆霊の如き祀るもの」を購入。このシリーズは基本的にはずれがないので安心できます。土着信仰とかをトリックに組み込んだ事件の謎解きがメインで、ホラー味がいい塩梅に効いていて私は好きです。

あと気になったのが

黒面の狐。これがどうやら新シリーズの一巻目に当たるようです。舞台は戦後、主人公は復員兵で日本に帰ってきてから炭鉱夫の仕事に就くがそこで事件に巻き込まれるそうです。二巻目は灯台守の話になっているみたいですね。これも地域の伝承とか妖怪云々をモチーフにした推理ものみたいなので期待しています

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沢木耕太郎さんの深夜特急を再読

高校の時に読んで影響を受けて大学生の時にタイまでバックパッカーしに行きました。中年になってこの本を読み返た感想を書きます

  • 徐々に面白くなってぐいぐい読んでしまうようになるのは三巻あたりから
  • それまでも面白いのだがまだ旅にのめりこめて無い感じがある
  • 長い貧乏旅行の意義がわからなくなる内面描写がどこか共感できてしまう
  • バックパッカーの虚無感の描写については他の沢木さんの著書にも通じる何かがある
  • 旅が終盤につれ沢木さんの内面の描写が増えてくるがそれがとても心に刺さる
  • 若いときは一巻から三巻が面白く感じたように思うが今はむしろ終盤の内面描写が面白い

こんな感じですかね

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風野真知雄さんの四十郎化け物始末シリーズを読んで




妖怪が出る(ということになっている)怪しげな事件を用心棒家業の浪人が真相を暴いていく時代小説シリーズです。本当の妖は最初に一体でていた「かも」しれない位。

全部人の仕業です。「心に闇。人が化け物」と。軽妙なテンポの話なので読んでて疲れないのでお勧めです。

ちなみにこのサイトの名前もここからお借りしています。

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