十角館の殺人を読んで


名作ミステリーとしてとても有名らしいです

確かに読んでいて全くストレスが無い、トリックが素晴らしい、構成が素晴らしい、ストーリーもいい。名作と呼ばれて当然かと思います

私はミステリ関係は三津田信三さんとか、京極夏彦さんとか、かなりねっちゃりしたのを好むので、あまり人にお勧めできませんが、これは誰にでもお勧めできるのではないでしょうか。

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ねじまき鳥クロニクルを読んで

考えるな感じろというタイプの小説なので感想を書くのも難しいかもしれませんが

村上春樹さんの小説にはどちらかというと直接的でない性描写があるのですが、性欲というより性衝動(リビドー)のことを言いたいのかな?と思ってみたり、思春期のような発想を大の大人がしていることに何か意味があるのかと思ってみたり・・・

何というか長い長い休暇中に昔果たせなかった「綺麗な青春」みたいなものを体験しようとしているような印象を強く受けます

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武装島田倉庫を読んで

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シーナワールドと言われる独特の世界観を持つSF小説作品群のうちの一つです

世界を荒廃させた大戦争が起こって二十年弱立っていますがネットワークやインフラ類が壊滅的打撃を受けている

化学汚染で異体進化した獰猛生物が野放し、ひどい環境汚染が残っている

進行してきた軍事国家はとりあえず撃退はしたがこちら(日本?)の政府も機能不全、組織だった武力は壊滅。で都市部以外は無法地帯。野盗や軍事政府が送り込んだ破壊工作部隊、軍事国家に対するレジスタンス、こちらの政府の機能不全と統制に反抗するレジスタンスと入り乱れています。

SF作品の新生物とか新技術科は雰囲気出すために英語とか横文字なのが殆どですが、シーナワールドのそれはほとんど全部日本語で命名されているので怪しさ抜群。

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詐欺師入門を読んで


アメリカの一昔前位の信用詐欺師たちの手口の話です

ものすごい数の信用詐欺師グループと「専門店」があったようです。こんな別世界が普通の存在していたのが驚きです

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永遠の0を読んで


祖父がシベリア抑留を経験、生きて帰ってきたので戦争に関する小説はかなり興味があるほうです。

収容所から来た遺書、神聖喜劇、漫画ですがはだしのゲン、水木しげるさんの昭和史等は読んでいます。シベリア抑留も原爆も悲惨そのものですが、南方も地獄だったんだなと。

南方戦線でゼロ戦で特攻して散った祖父の話をたどる孫の話です。

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「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を再読

平安陰陽絵巻Wiki – 沙門空海唐の国にて鬼と宴す

何回も読んだ話ですが壮大さと悲しさと。色々印象に残る小説ですね。残念ながら映画は盛大にコケたようですね(映画は見てません)。…この話は映画化には向いてないだろうな。とにかく昔の人の書き残した文がとても重要になってくるのと動的というより静的な話なので映像はオマケになってしまうので映像メインでは無理があるでしょう。

まあ夢枕獏さんの陰陽師シリーズを映画化した分もかなり残念でしたので…あれは実写は無理があるというか雰囲気を再現しないと話にならなかったのに雰囲気無視してストーリーを小さくまとめすぎたのでとても残念なことになっていました…

楊貴妃の死に関する謎と復讐にまつわる話ですね。前半の二巻はまだ導入で後半になれば本当に面白くなります。

相当歴史の資料を読み込んで作った話なのがよくわかります。

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