碆霊の如き祀るものを読んで

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碆霊の如き祀るもの (講談社文庫) [ 三津田 信三 ]
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この刀城言耶シリーズの明るい部分というと編集者の祖父江さんと、大学時代の先輩、阿武隈川の絡みだと思うのですが、いい加減祖父江と結婚してはどうかと思います。基本的に陰惨な話が多いので。こういうほっこりするのは入れてほしいです

三津田信三さん自体を主人公にしたシリーズの終わり(百蛇堂?)のほうで祖父江さんも非業の〇を遂げて三津田さんも大変な事実が判明しますが、こちらの方はハッピーエンドがいいなぁ、と思ったり

怪談が数多く伝わる寒村で起きる殺人事件

良家の美女をめぐる三角関係?と、被害者である評判の悪い民俗学者の異常な死に方。この地方に伝わる風習と悲惨な歴史。これでもかというくらい不吉な話がてんこ盛りですね

謎が謎を呼び未解決の謎が山積しどうなるのかと思っていたら、推理パートで一気に片付くのはカタルシスがあります

衝撃のオチに関してはホラーとしての要素が色濃く出ていて、ゾッとしますね

理路整然とした推理パートとホラーという理不尽なパートをうまく並立できているのがすごいです。

ホラーだけ好きな人、推理小説だけ好きな人にはちょっと辛いかもしれません。