朝起きたら

二十代の頃に味わった
初めての挫折と喪失の
傷跡を思い出していると
また
雨が降り出した

余りのショックに
泣くこともできなかったが
最近ようやく
雨が降るようになった

長い夜が明けたら
また起こしてくれ

朝起きたら
明日のことを
思うことも
出来るかもしれない


もしかしたら
雨も止んでるかもしれない

全ては
希望的観測に過ぎないけれど
希望とか
楽観視とか
縁遠いものだったはずが
今は
手元にあるよ