ツァラトストラかく語りき(上)を読んで2


まとめの続きです

◎他人との関係、隣人への愛に頼るのは、いずれにしても自我への勇気の欠乏であり、孤独に堪ええず利他主義を以て安易とする

◎自由にとって大切なのは、単に制約から逃れたいということでなく、どのような価値を創造するために自由を使役しうるかである

◎探究者が体験せねばならない苦痛は孤独と虚無感で、その次の苦痛は友との別れ。その軽蔑や嫉妬を受けねばならないこと

◎孤独な探究者の最大の敵は自分自身である

◎自由の道を往くにおいて必要とされる否定的な力

  • 異端者・・・従来の信仰の否定
  • 魔女・・・炎をもって汝を焼く
  • 預言者・・・従来の道徳の否定
  • 白痴・・・汝の小知小才を否定する
  • 懐疑家・・・すべてを疑うこと
  • 汚涜者・・・自己を恥ずかしむ
  • 無頼の徒・・・一切の価値を否定、破壊する

◎自己を愛して高い理想を自己に期待するがゆえに自己の現実を軽蔑する

◎悪に報いるに善を以てするよりも悪を以て報復せよ

◎不正を加えられたなら不正を以て報復するのがかえって正義であり、真に冷然と忍びうるもののみが不正を報復せずに忍ぶ資格がある

◎人はいかに死ぬべきかを学ぶべき。死にゆくものの死こそが、必ずや生き残る者の誓を浄化する

◎栄光を得んとするものは別れるべき時に名声と別れ去るべき時に去れ

◎黄金が貴い理由はそれらが希少で非実用的(非功利的)で美しい。己を他にあたうる徳を有する

◎与えるためにまず奪い、施与するためにまず吸収する。これは健全な倫理である。創造的な飢餓である。与えることを成しえざる、ただ奪うのみの不健康な本能は害悪である

◎道徳的観念もそれ自体が本質でなく、より本質的なものの状態を暗示するものに過ぎない。倫理それ自体を独立に研究することは無意味

◎肉体は知によって自らを浄化する。智識をもって試み自らをひきあげる

◎盲目的な崇拝は、結果的にその崇拝者をも滅ぼす

◎創造者があらんがために苦悩と多くの変化があらねばならない

◎意欲せず、評価せず、創造せず、この大いなる疲労が我に近づく日がなからんことを

◎神という観念は肉体や感覚や官能や全て人間の現実的存在の仮定であった

◎陰性な凡庸よりも悪のほうがまし。悪のほうが素直である。悪にはなお自我もあり勇気もある。卑小な凡庸より偉大さに転じる可能性がある

◎道徳それ自体が報酬なのに、道徳家は報酬を要求する

◎堕落し行くものほど神にすがろうとする。人間として下劣になるほど道徳を口にする人々もいる

◎自己の正義を多言するものは信じてはならない。成熟しておらず権力欲が強い

◎自己を力ありと自惚れながら之が遂げられざる怨恨、または社会的道徳の手前抑圧されている嫉妬が復讐の基となる

◎生命の美のために変化と闘争が不可欠である

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