韓非子を読んで


打算、不信、冷酷とか、他のビジネス書でも悪のとか色々言われててどんなものなんだと思っていましたが、仁や義に依存しない、徹底した法治主義という話でした。荀子とセットで読めば大分方向性としていい感じに固まりそうです。

確かにちょっと極端なので、諸子百家の本を色々読んでちょうど中間点あたりを目指すのがよさそうですね。ここでも中庸の考え方は必要だと思います

◎自分の身を大切にしないものがどうして君主を大切にできようか

◎「人間は努力次第」であるが、同時に「馬鹿に付ける薬はない」。学習効果が期待できるのは普通や中程度の者で、両極端はそうではない。

◎人はの生まれつきの性は悪であり、教育規範をもって初めて善となり、礼儀によってはじめて世の中は平和となる

◎善とは道理にかない秩序だっている状態で、悪というのは偏頗で筋の通らない乱脈をいう

◎愚かなること、これより大はなし

◎人は己の利益を求めて行動する。利益の中には名誉や自己満足も含む。言ってみれば、己にプラスになるから行動する。義や信のために行動しているのではない

◎君臣の関係には親子の情愛はない。にもかかわらず、義を盾に臣下を制御しようとすると当然そこにひびが入る

◎利を好み、損を嫌うことが万人共通の気持ち

◎人が好意や思いやりで何かをしてくれると期待することは危険な事。人の上に立つものは何が得で何が損かをはっきりすべき。君臣の結びつきは詰まるところ、ギブアンドテイクの商取引に似たもの。

◎時代の変化に伴って価値観は変化する。昔のやり方に固執するのは愚かな事

◎よく治まった国は、賞罰がしっかり存在しそこに君主の感情が介在しない。賞罰がしっかり対応していれば何の心配もない

◎法とは国家的制裁、行動規範の性格を有した実定法、成文法規を意味する。そしてそれを保障し効果をあらわしめるために賞罰を設ける

◎法がもつ権威と不可侵性は、秩序維持のための技術的道具、度量衡として万人が規範とすべきもので、その客観性、普遍性に存する

◎凡人君主でも法にのっとり政治をすれば失敗はない。これにより人の能力を発揮させ功名を上げることができる

◎法は身分の高いものに阿らない。上に立つ者の秩序を矯正し下の者の邪悪を咎め、乱脈を治め人の守るべき軌を一にするのは法において他はない

◎法とはあくまで統治のための手段、道具であり「せねばならない」「してはならない」ということを方向付ける命令

◎厳刑は誰でも嫌がるが邪悪を防ぎ悪事を予防する

◎刑罰の目的・・・治安、秩序の維持のための装置

  • 応報・・・罪を犯し他者に損害を与えた償い。復讐を国家が一定の基準を以て代行する
  • 予防・・・刑罰を科すことにより、犯罪に走るのを防ぐ
  • 教育・更生・・・犯罪者を立ち直らせる

◎犯罪によって得られる利益より刑罰による不利益を少し大きくすることで一般の予防が成就される

◎世の中の難しいことは簡単なことから起こる。天下の大事は必ず些事から起こる

◎法の運用は機械的ともいえる客観性をもち、君主の人格を超えて、極めてシステマティックであるべき

◎愚か者も世の安定を好む。ただ、その方法を嫌う。即ち厳刑、重罰を嫌うが、これこそ国家を治める方法である

◎仁にたよる政治は罪を免除することに他ならない。結局は法をダメにしてしまい政治が乱れ民衆を統治することができなくなる

◎法によって刑罰を行い、君主がそのために涙を流すことは仁愛であるかもしれないが政治ではない。刑罰を執行することは法律であり、優しさだけでは政治はできない

◎罪を犯せば罰を受け、功績をあげればふさわしい褒賞を得ることに何ら不合理はない

◎受刑者の数が増えても法の執行と厳罰は執行すべきであり、酷政というのは筋違い

◎統制の要素

  • 「徳」と「刑」・・・褒賞と罰のこと
  • 「勢」・・・地位や権力。人間や物事を一定方向に推進させる推進力になる
  • 「術」・・・教訓から導き出されたやり方

個人としての能力は限りがある。勢を盾に徳と刑を運用(術により)していくのが一番

◎七術

  • 多くの手がかりを集めて突き合わせ、総合的、実証的に判断する
  • 威厳をもって必罰を行う
  • 能力を発揮するために恩賞を与える
  • 個別に分離独立した意見を聞き、実績に従って結果責任を問う
  • 不可解な命令や態度で臣下を試す
  • 知らないふりをして質問して反応を観察する
  • 意図することと逆のことを言って、反応を見る

◎空理空論を振りかざせば言い負かすことはできても、弁論は弁論でしかないので、1人として言い含めることはできない

◎絶対多数による現実的思考とは、絶対多数である凡庸、普通の思考が基準となる

◎人はみな理性的なのか。個性を発揮できる人間は全体の中でどれだけいると思っているのか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です