「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を再読

平安陰陽絵巻Wiki – 沙門空海唐の国にて鬼と宴す

何回も読んだ話ですが壮大さと悲しさと。色々印象に残る小説ですね。残念ながら映画は盛大にコケたようですね(映画は見てません)。…この話は映画化には向いてないだろうな。とにかく昔の人の書き残した文がとても重要になってくるのと動的というより静的な話なので映像はオマケになってしまうので映像メインでは無理があるでしょう。

まあ夢枕獏さんの陰陽師シリーズを映画化した分もかなり残念でしたので…あれは実写は無理があるというか雰囲気を再現しないと話にならなかったのに雰囲気無視してストーリーを小さくまとめすぎたのでとても残念なことになっていました…

楊貴妃の死に関する謎と復讐にまつわる話ですね。前半の二巻はまだ導入で後半になれば本当に面白くなります。

相当歴史の資料を読み込んで作った話なのがよくわかります。

本格的に話がドロドロしてくるのが後半の三巻以降ですが、何というか悲しいなあ…という気持ちのほうが強く表れていていやにはなりません。詩的情緒がたっぷりあるのでドロドロ感が少ないのもあるのでしょうが。

色々有名な漢詩が出てくるので、漢詩もいいなぁと思うようになりました。

悪役に当たるほうも半分泣きながら過去の復讐をしているのがとても悲しいです。膿み疲れ切っているのだが、もうそれのためにしか生きてこなかったからそれしかないという…

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