まとめの続きです
◎守備と攻撃
基本的に守備を優先させることが肝心。その理由は
- 自己の努力の範囲内で確実に達成が可能。攻撃には不確定要素が付きまとう
- 敵の攻撃によって「敗北しないこと」が肝心
- 守備のほうが戦力に余裕を生ずる有利にして強力な形
◎戦いは正法(有形、目に見えるもの)をもって敵と対峙し、奇法(無形、目に見えないもの)をもって勝つ。
◎敵軍の態勢を明確に把握する一方、自軍の態勢は徹底的に隠し自軍の意図を隠すこと
◎周囲の利害計算の腹づもりが読めないのであれば親交を結べない。
- 敵と味方どちらにつくほうが得だと踏んでいるか
- 敵側につこうとする者のその理由を把握しておく重要性
◎智者の思慮はある一つの事柄を考える場合にも必ず利と害との両面を突き交ぜて考える。すべての物事は必ず利の側面と害の側面が表裏一体をなす形として併存する
◎軍事力を運用する原則として敵がやってこないことをあてにするのではなく、わが方に敵がいつやってきてもよいだけの備えがあることを頼みとする
◎将に付きまとう五つの危険
- 決死の勇気に伴わない思考力
- 粘り強い忍耐力に伴わない決死の覚悟
- 素早い判断に伴わない冷静さと洞察力
- 高潔な人格に伴わない図太さ
- 慈悲心に伴わない非情な意志の強さ
◎将の敗因は将の過失
- 圧倒的に優勢な敵と交戦する無謀
- 兵士を監督するものが兵士に怯えているとただの締まりのない無頼の徒の集団になる
- 士気が低く嫌々将軍に従っている軍は負ける
- 将軍と下士官の不仲
◎勝利し成功を収める原因はあらかじめ敵情を察知することにある