死の壁を読んで2


纏めの続きです

「言葉というのは人間が持っている機能のごく一部でしかなく、言葉によって全てを規定するのは何か無理があるのではないか」

についてですが、規定するのは無理があると思いますが、よくわからないモヤモヤを言葉で表せることができたら、それと向き合うことができるのは事実だと思います。

感情についてもそうですね。昔から短歌俳句詩などで感情を表して向き合うことができるという。しんどい時は嫌なものを何とか言葉に落とし込んで書きなぐって吐き出して向き合うことでちょっと楽になります。

◎人の押しつけがましさというのは共同体の持つ性質の一つ。平等性を求めるが、「皆のため」には本当にいろんなことをしなければならず、皆で同じことをするのとは違う。それが誤解されてしまっている

◎エリート、人の上に立つ立場の人というのは、常に民衆を犠牲にしうる立場にいるという覚悟が必要

◎エリートとは、普通の人がある種のことを請け負わせる、押し付ける、何かそういう「汚れ仕事」をさせている人。エリートも普通の人もそういう意識がなくなり、形だけが残っている。エリートというのは背負うものの多さが違う。

◎「天人合一」、天の法則と人の法則が同じであることが理想ではあるが、実際にはそんなことはない。人間のルールは人間のルールだからちゃんと決めなければならない

◎現代人はとにかく明文化し意識化することが人間のためである、進歩であると考える。しかしどこまで明文化し意識化することが人間のためになるかという観点が抜けている。言葉というのは人間が持っている機能のごく一部でしかなく、言葉によって全てを規定するのは何か無理があるのではないか

◎安易にルールを決めると今度はそれに従って人間は動こうとする

◎死について考えることは重要であるが、死んだらどうなるかにつて悩んでも仕方ないのは確か。死は勝手に訪れてくるものであり、自分でどうこうできるものではない

◎人間は悩むのが当たり前で、悩むのも才能のうち。しかし極端にいうと暇の産物。何かに本気になって集中しているときは、生きがいについて考える余裕も必要もない

◎自殺がダメな二つの理由

自殺は殺人の一種であることと、周囲の人に大きな影響を与えてしまうから

◎精神分析の効用は、何か心に引っかかったものを明確にすることで今まで心にかかっていた無駄な負担がなくなる。そうすると自由になるからほかのことがスムーズにできるようになる。

◎いずれにしてもそういう周囲の死を乗り越えてきた者が生き延びる。それが人生ということ

◎死は不幸だけれども、その死を不幸にしない事が大事。「死んだら仕方ない」という風に考えるのは大切で、それは知恵と呼んでもいい

◎「生きるとはどういうことか」という話を考える際、「結局神の思し召しだから、人間の力ではどうにもならない、仕方ない」という考え方は役に立つ

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