密室の如き籠るものを読んで

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密室の如き籠るもの (講談社文庫) [ 三津田 信三 ]
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刀城言耶シリーズの初の短編集だそうです

親が伝説の探偵で、周りにもそのご子息ということで起こった事件の推理を求められる言耶の推理とホラーの入り混じった話です

子の推理シリーズでは主人公が考えられる限りの仮説を立て、一つ一つ不可能な説をつぶしていく推理スタイルは割と行ったり来たりしますが、「当たり」の目星はついていて、当たりの説の正しさを証明しようとしている、犯人を追い詰めていくような場面も読んだ限りではありました。

〇首切りの如き裂くもの

謎というか犯人のトリックはあっさり看破されます。民俗学とかそういうのに興味がある人前提のトリックですね。・・・説明されないとそれは分からんわ。

メインになる、噂になっている怪談話は中々怖いし、事件にまつわるホラー要素も色々想像できそうなものなので読みやすいです

〇迷家の如き動くもの

山の怪異を基にした不思議な話です。怪談話でごまかされそうになったところを、刀城言耶が真相を究明して衝撃の展開に。こう見ると作家より探偵の方が天職なんだろうなと思います。恋愛フラグは派手にへし折ってくれます。そこが面白いのですが。編集者の偲の話もほかの長編で色々言われていますが、朴念仁というか唐変木というか・・・(笑)

マヨヒガではなく邪悪な迷家というのは面白かったです

〇隙魔の如き覗くもの

これはトリックにオカルト要素が挟まっているのですが、別の方向からでもいずれ解決に向かいというのをきっちり説明してくれるのですっきりはします。ホラー要素の描写が雰囲気があってすごくいいです。怪談を聞いているみたいです。

〇密室の如き籠るもの

いつもの可能性を全部つぶしていく謎解きの話です。意外な伏線があったり、メインになりそうな呪物「赤箱」がじつは、とか一ひねりも二ひねりもある話です。

謎解きが大どんでん返しにより・・・話が急展開します。とりあえずの謎解きが終わった時の当事者の反応の本当の意味もエピローグでわかりますが、かわいそすぎる加害者と被害者の関係が、なんとも悲しいです。読みごたえがありました