兵法三十六計を読んで1


有名な三十六計を読んでみました。軽く纏めています

勝戦計と敵戦計について。

◎策略は客観的法則に基づいて行使されなければならない。現実にある矛盾を把握すれば、臨機応変に策略を使いこなすことができる。現実を無視してかかれば必ず失敗を免れない

☆勝戦の計

自国が優勢な場合

◎瞞天過海(天をあざむいて海をわたる)

偽装の手段を用いて相手を誘い、それに付け込んで勝利を収める。相手の油断を見澄まして一気に叩く。巧みに人間心理の盲点を利用すると意外に成功する

◎囲魏救趙(魏を囲んで趙を救う)

強大な敵に対してまずその勢力を分断して上で攻撃した方がいい。味方は集中し敵は分散させることが基本

◎借刀〇人(刀を借りて人を〇す)

自分の力は使わず、第三者を利用して敵を倒すこと。さらには敵を利用して敵を倒すこと

◎以逸待労(逸を以って労を待つ)

敵を苦境に追い込むためには、しっかり守りを固めて敵の疲れを誘えば劣勢から優勢に転ずることができる。打つべき手をぬかりなく打ちながら鋭気を養い、力を蓄え守りを固めて相手の疲れを待つ。相手の疲れが見えたら一気に畳みかける。

◎趁火打劫(火に付け込んで劫をはたらく)

一言でいうと火事場泥棒。敵を苦境に追い込んだときは嵩にかかって攻め立て、一気に決着をつけること。

隙を与えたら付け込まれる。なので隙を与えないような慎重さが必要とされる

◎声東撃西(東に声して西を撃つ)

東で陽動を行い、主力が東に向かったら西側を攻める。相手の錯覚を利用して判断を狂わせること。この方法を成功させるには相手の将が無能で統率が取れていないことが前提。計画的に敵に錯覚させることで不意打ちをかけ優勢を作り主動を得る方法であり、重要な作戦である。


☆敵戦の計

敵と戦うには弱みを見せてはならない。実を以って虚を攻め皮を切らせて肉を斬る戦いを心掛けなければならない

◎無中生有(無の中に有を生ず)

無いのに有るように見せかけて敵を欺く。しかし最後まで敵を欺きとおすのは難しいのでいずれは無から有に転換する。仮の形で真の姿を隠蔽し敵を錯覚させること

◎暗渡陳倉(暗に陳倉に渡る)

陽動作戦を展開し、敵が釣れたら違う部分を叩く。不意を突くこと。声東撃西と近い。

◎隔岸観火(岸を隔てて火を観る)

相手側に内紛の兆しがあるときはじっと静観して相手の自滅を待った方がいい。下手に手を出すと一致団結する恐れがある

◎笑裏蔵刀(笑いの裏に刀をかくす)

友好的な態度で接近し、相手が油断したら一気に襲い掛かる。敵が笑顔を見せたりうまい話を持ち掛けてくるのは、裏があるということ。

◎李代桃橿(李、桃に代わってたおる)

皮を切らせて肉を斬り、肉を斬らせて骨を断つ。局所的な損害にくよくよせずその損害を捨て石に大きな利益を掴むこと。

智者は必ず利益と損害の両面から物事を判断する。損失を被った時それによって得る利益の事を考えると、くよくよ悩まずに済む

◎順手牽羊(手に順いて羊をひく)

その場にあるものを手当たり次第に失敬するという意味。これが成り立つ条件は

  • 遂行しなければならない目標がある
  • その目標とは別に容易に手に入る利益がある
  • その利益に手を出しても本来の目標追求に支障をきたさない

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