終盤が圧倒的なので、最初意味が分からなくても読むとこれはすごいとなります
村上春樹さんの本はいくつか読みましたが、性を感じさせる異性と、区別としての異性、みたいな性別の区分の意味合いが少し違う異性が出てくるように感じます。そして、性を感じさせる方が、結構不快であるんですよね。
男性側(特に主人公)に生物としてというか成熟した大人に比べてなにがしかの欠落があるような感じで描かれているような気がします。簡単に男女の関係になる割に、愛が伴わないのとお互いを理解しようとしてない、心の距離が遠すぎるし、向きがちぐはぐすぎるのは何かあるんでしょうか?未熟というか、一人よがりすぎるような感じですね。なんか嫌です。孤独というものは分かるのですが、孤独にならない努力を怠っているような気はします。
Aria AIの解説です
『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』は、村上春樹の代表作の一つで、彼の独特な世界観が色濃く反映されています。この小説は、二つの異なる物語が交互に描かれる構成になっています。
概要
- ハードボイルド・ワンダーランド
- 主人公は「計算士」として暗号を扱う仕事をしており、彼の周囲で起こる謎めいた出来事を追い求めます。
- 物語は、彼が自らに仕掛けられた「装置」の謎を解く過程を描いています。
- 世界の終わり
- 高い壁に囲まれた街で、一角獣の頭骨から夢を読み取る生活を送る「僕」の物語です。
- この世界では、外界との接触がなく、独特のルールが存在します。
特徴
- テーマ: 孤独、アイデンティティ、夢と現実の境界などが探求されています。
- スタイル: 村上春樹特有の幻想的な描写と哲学的な対話が特徴です。
- 受賞歴: 第21回谷崎潤一郎賞を受賞しています。
この作品は、村上春樹の初めての書き下ろし長編小説であり、彼の文学的スタイルを確立する重要な作品となっています。もし、特定のキャラクターやテーマについてもっと知りたいことがあれば、ぜひ教えてください!😊
上巻
現実世界(ハードボイルドワンダーランド)と幻想世界(世界の終わり)の話が交互に進みます。
現実世界では骨の記憶を読み解く理論の話、世界の終わりでは古い夢の記憶を読んでいくという話。どちらにも骨の記憶というのが共通事項になっていますね
現実世界の方の、進化はつらく、そして寂しい。楽しい進化はあり得ない。進化は厳しい。それは選り好みできない。このセリフが非常に印象的です。なんというか新しい機能を獲得することというより、欠落を埋めるようなものを指しているような気がします。
幻想世界のほうの「ぼく」の図書館の管理人の少女に対する態度が引っかかります。異常になれなれしいというか、いきなりこんな距離が近かったら私なら相手が美人でも「なんやねんおまえ?」って嫌な顔しますけどね。
実在しないはずの一角獣の頭蓋骨を現実世界で渡される主人公と、幻想世界では普通に牧畜されている一角獣。何かありそう、というよりこの幻想世界の「ぼく」は現実世界の「私」の本質なのでしょうね。
ストーリーの進行が意味深な会話で進行していくので説明は野暮だと思うのでしません。考えるな、感じろと言われている気がします
「世界の終わり」の真相がわかる。「ぼく」以外は哲学的ゾンビであり、心というものは持っていないと。
「多くの場合、我々は自分の心を見定めることができないまま行動を選び取っていかなければならない」「心がなければどこにもたどり着けない」
下巻
主人公が色々なことに巻き込まれている理由と。幻想世界「世界の終わり」の成り立ちがわかってきます。主人公が人として何かが欠落しているような印象を受けるのと、男女の話と性の話が変というか距離感がおかしいことの原因が何となくわかってきました。男女間の話が変というか、かなり欠落したものがあるのと未成熟な感じは。世界の終わりに色々置き去りにさせられたからなのかな?
現実世界のヒロインも何を考えているのかいまいちわからないし、まあほかの小説でもヒロインが謎過ぎるのが多いのですが、主人公に人間的興味は抱いているが愛情ではないし、双方向の感情の向きではなく、お互い一方通行という感じが大きい。相互理解というものが存在しないというか、お互い独りよがりというか・・・村上さんの小説で感じるのは、主人公の周囲に人はいるが、孤独感というものが大きいですね。
「夢読み」の存在の理由が興味深い。現実世界での博士の話とリンクしているようですね。
「絶望のない至福なんてどこにもない」「失い続けるのが(時間のことかと)私の人生」「私は私自身になるしか道はない」・・・色々考えさせられます。
しかし、「私」にしろ、博士にしろ、孫娘にしろ、図書館の女性にしろ、なんというか人間味にかけているんですよね。自分以外にあまり関心がないというか、外界の刺激にあまり興味がないというか。逆に人間臭いのが「門番」とぼくの「影」。
最終時刻、終わりに向かう時の現実と幻想の世界のストーリーに圧倒されます。どうもどちらの世界の主人公も好きになれなかったのですが、終盤で評価が一変しました。これはすごいな・・・